100選♪これだけは聴いておこう♪ クラシック音楽 |
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この曲はメシアンの初期の作品ですが、この曲が作曲されたのは収容所の中、初演ももちろん収容所という、
劇的な逸話のある作品です。
当時、第二次世界大戦中でフランス陸軍に従軍していたメシアンは、ドイツ軍の捕虜となり収容所にぶち込まれてしまいます。
そこで出会った三人の音楽家と自分自身のために書き上げたために、この曲は
ピアノ、ヴァイオリン、チェロ、クラリネットと奇妙な楽器編成の4重奏曲になりました。
収容所内での初演を聴いたナチスの高官はメシアンに感謝の意を告げたそうです。
曲の感じは題名から想像するような悲劇的な曲ではなくて、イエスの永遠性と不滅性とを讃美した作品になっています。
この作品は収容所で読んだ新約聖書「ヨハネの黙示録」第10章6、7節から霊感を得て作曲されました。
ヨハネはキリスト十二使徒の1人といわれており、
黙示録とは、キリスト教徒を激励し、キリストの再来、神の国の到来と地上の王国の滅亡を叙述した書です。
神はすぐにも起こるべきことを教徒に知らせるためにキリストに与え、キリストは御使いをつかわして、ヨハネに伝えられました。
そのヨハネに伝えられ書かれた預言書が、「ヨハネの黙示録」です。
「ヨハネの黙示録」第10章6、7節の内容とは「もはや時がない。第七の天使がラッパを吹くとき、
神の秘められた計画が成就する」というものです。
神からのメッセンジャーである天使7人が次々とラッパを吹いていきます。
ラッパは神の意思を伝える角笛で、それが吹かれると次々と災いが起こりました。
そして最後の7番目のラッパが吹かれると、いよいよ神の支配する国が到来します。
これが第10章7節の<神の秘められた計画>というものです。
この世がキリストとキリスト者のものとなり、この世の国を永遠に支配するようになるのです。
この作品は全8楽章で出来ていますが、本来なら6日間の天地創造、7日目の安息日という意味で、
7がもっともふさわしくなるはずなのに、7楽章ではなく8楽章にしたのかというと、
この7日目の安息日は永遠へと引き延ばされ、それで消えることのない明かり、変わることのない平和の8日目が生まれたからです。
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世の終わりのための四重奏曲 作曲:メシアン
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一楽章 水晶の礼拝
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始まりからすぐにメシアンの色が広がります。時は朝の3時か4時。
まずクラリネットの鳥の歌から始まり、ピアノがポツリ、ポツリと色彩的な和音を奏でて、「調和した天国の静けさ」を表現しています。
二楽章 時の終わりを告げる御使いのためのヴォカリーズ
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この楽章は三部によって分かれています。
第一部と第三部は「力強く、壮厳な天使の力を呼び起こしている」、
中間部は「霊妙な天国の調和」です。
ヴァイオリンとチェロが瞑想的な歌を歌い、ピアノは静かに階段状のコードを演奏します。
三楽章 鳥たちの深淵
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クラリネットの独奏曲です。これだけをコンサートで演奏することもよくあります。
暗く憂鬱な歌ですが、メシアン色では鳥の歌も神秘的です。
四楽章 間奏曲
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スケルツォ。他の楽章よりも調性的で愉しい音楽になっています。
五楽章 イエスの永遠性への讃歌
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チェロによる長い歌と単調で柔らかなピアノ伴奏によって「イエスの永遠性」が歌われます。
チェロによる歌は非常に憂鬱ですが、力強くなっても決して激しくはならないピアノによって時を表現し、
世界の永遠性を感じさせられる楽章に仕上げられています。
後半、ピアノの低音を鐘のように鳴らしながら最高潮に達し、一瞬で柔らかい響きへと移っていくところへの
うまさはお見事です。
六楽章 7つのトランペットのための狂乱の踊り
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題名とは違ってトランペットは出てきません。ただ、四つの楽器がトランペットと鐘のように使用されています。
七つのトランペットのうち六つは「黙示録のトランペット」、残りの一つは「神の神秘の登場を告げる天使のトランペット」だそうです。
美しさはあまり感じられないにしても、愉しい音楽には違いありません。
七楽章 時の終わりを告げる御使いのための虹の錯乱
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メシアンが見た夢の中に登場したコードとメロディーが使用されているそうです。
ヴァイオリンによる瞑想的な歌そしてピアノによる天国的なコードと、力強いアンサンブルが交錯する楽章。
時の終わりがだんだんと近づいてきます。
八楽章 イエスの不滅性への讃歌
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長いヴァイオリンのソロそしてピアノによる天国的コードの伴奏。これは五楽章におけるチェロの歌と全く同じもの。
しかし、それが表すものは全く違い、より表象的に神の二面性を語るものであり、
一度全てが洗い流され真っ白になった世界を表現するものであり、生命の再生に許しを与えるものです。
全編瞑想的な音楽で綴られ、「消えることのない明かり、変わることのない平和の8日目」が生まれる…。
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クリックするとメディアプレーヤーで
視聴できます。演奏:アンサンブル「タッシ」
題名 | 演奏者 | 曲目 | 備考 |
| Ensemble Incanto | 世の終わりのための四重奏曲 |
演奏は実力のあるドイツ人のグループです。輸入版ですがかなりオススメします |
| チョン・ミュンフン(Pf)、ポール・メイエ(Cl)、ジャン・ワン(Vc)、ギル・シャハム(Vn) | 世の終わりのための四重奏曲 |
日本版の中では定評のあるCDです。演奏はすばらしいです。
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世の終わりのための四重奏曲&武満徹 / カトレーン2
| アンサンブル「タッシ」 | カトレーン2:武満徹
| タッシはこの曲を演奏する為に組まれたグループ |
| アンサンブル「タッシ」 | 世の終わりのための四重奏曲
| ↑と同じ演奏家。こちらは輸入版
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| ロリオ他 | メシアン作品を集大成した57曲 |
メシアンの没後10周年を記念して、作品を集大成した16枚組のCD |
*商品購入は写真(またはタイトル)をクリックして下さい。購入に関してはこちら
メシアンはフランス南部、アヴィニョンで生まれました。
8歳の頃からひとりでピアノと作曲の勉強を始め、11歳でパリ音楽院に入学し、極めて優秀な成績を残しました。
在学中より多くの作品を残し、1930年頃からはインドのリズム、ギリシャのリズムや鳥の鳴き声などの探求を始め、
その影響が作品にあらわれるようになります。
1931年にパリのサン・トリネテ大聖堂のオルガニストとなり、そこで彼は即興演奏の技術を確立するとともに、
多くの宗教音楽を作曲しました。
第2次大戦中にはドイツ軍の捕虜となり、1942年にパリに戻ってからは、母校であるコンセルヴァトアールの教授となりました。
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最初、地には形がなく、水の上を闇がおおっていました。
1日目、光と闇ができました。
2日目。水をおおぞらの上と下とに分け大空ができました。
3日目。陸と海ができ、その上にいろいろな種類の植物がつくられました。
4日目。4日目には太陽と月と星がつくられました。
5日目。水中にすむ生き物と、空を飛ぶ鳥が生まれました。
6日目。いろいろな種類の動物が誕生し、そして神はこの6日目に私たち人間をお造りになりました。
7日目。こうして世界が完成したので、神は作業を終えて一日ゆっくりと休まれました。
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| ガーディナー | ハイドン作曲オラトリオ「天地創造」 |
| マイケル・パークス, ウラ・ベルグリッド,他 |
旧約聖書のエピソードから、天地創造に始まり、ノアの方舟に至る物語を描いたスペクタクル巨編映画 |
| 別役実 | 豊富なイラストも楽しい大人の童話 |
天地創造 大型しかけえほん
| ブライアン ワイルドスミス | すてきなしかけえほん |
| エルンスト ハース | 美しい地球と生き物たち。ページをめくるたびに壮大なドラマが展開する。ネイチャー写真集 |
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