100選♪これだけは聴いておこう♪ クラシック音楽



バラード第1番 ト短調 Op.23/ショパン


ポーランドの名ピアニストW・シュピルマンの奇跡的生還を描いた真実の物語を映画化した『戦場のピアニスト』で とても有名になった曲です。
ピアノ曲が好きな方でもあまり知らない人方でも"好きなピアノ曲”と問われると ショパンのバラード1番と答える方は多いのではないのでしょうか?
ピアニストでもレパートリーに”バラ1(バラード1番)”が入っている方はとても多いです。

バラードとは物語風の内容を持つ音楽のジャンル名のことです。
元来はイタリア語で”物語”という意味で、物語性のある詩を吟遊詩人が竪琴などで弾き語りをするのが中世の伝統的なバラードの スタイルでした。
しかしショパンといえばピアノの詩人です。そこで、ショパンはバラードを歌詞のないドラマティックな ピアノ音楽として独り立ちさせました。彼は、この形式をピアノ独奏曲として初めて使った作曲家です。
歌詞のないピアノ曲といっても、友人のアダム・ミツキェヴィッチが作った詩から インスピレーション受けて作曲したと伝えられています。
でも物語の筋道を追うというよりも、もっと音楽的に表現されており、 原詩を知らなくても充分楽しめる、起承転結のあるドラマティックな曲想が印象的な傑作です。



 

バラード第1番 ト短調 Op.23 作曲:ショパン
序奏
変イ長調
いきなり低音がドーンと鳴り響き、オクターブで謎めいた旋律が始まり、 とても印象的な始まりです。
第一主題との関連性は薄いですがこの作品の劇的な性格を象徴しているかのよう。
第一主題
ト短調
序奏が終わりすぐテーマが始まります。
このメロディーはなんとも陰気で捉えどころのない旋律で、 感情が高揚しかけ、しかしすぐ憂鬱さが戻ってしまう・・・ 再び高まるけれども、またしても物憂げに沈んでいく・・・。
やがてオクターブの動機をきっかけに徐々に感情の高まりを見せて、 爆発するアルペジオとなって第一主題を締めくくります。
第二主題
変ホ長調
すがすがしく爽やかで聴くものの心に真っ直ぐに入り込んでくる 夢のような本当に美しい旋律が始まります。
展開部
変ホ長調
始めは第2主題がイ長調の高らかなファンファーレでそのまま登場しますが、 完全終止せず、さらに爆発し、そしてきらびやかな展開部へと本格的に入っていきます。
コーダ
ト短調
この作品の最大の聴かせどころで、 劇的に最後を飾ります。
特に最後は、激しいまま走り切って終わるのでなく、静けさと激情が交代して終わっていきます。



オススメCD

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題名
演奏者
曲目
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備考
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題名
出演
内容
一言
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フレデリック・ショパン(1810-1849)


1810年にポーランドの首都ワルシャワ郊外のジェラゾヴァ・ヴォーラに生まれました。
1831年からはパリに住み、1849年同地で亡くなっています。
シューマンやリストらとともに初期ロマン派を代表する優れたピアノ曲を残しましたが、 とくにショパンはほとんどピアノ曲だけしか書かなかったので、その可能性を極めたことにおいて「ピアノの詩人」と言われています。










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