100選♪これだけは聴いておこう♪ クラシック音楽 |
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題名を知らなくても「チャララ〜」と言葉を聞くだけで、わかる曲は少ないでしょうね。
この『トッカータとフーガ・ニ短調』はバッハのオルガン曲の中で最も有名です。
しかし、じつは九分九厘、この曲はバッハの曲ではないといったら驚かれるでしょうか?
大見栄を切ったような冒頭といい、その後の強烈な減7の和音といい、フーガの主題といい、
バッハの他のオルガン作品にはこういった書法はまったくと言ってよいほど例がない上に、
バッハの自筆譜が残されているわけでもない・・・。
最近の研究ではこの曲はまずバッハの曲ではなく、その弟子、あるいはもし仮にバッハの作品であったとしてもかなり若い頃の作品
だろうと考えられているようです。
バッハの傑作だと思っていた者にとって少々ショックな話ですが・・・。
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トッカータとフーガ・ニ短調 BWV565 作曲:バッハ
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「チャララ〜」で始まり、あらあらしく迫ってきて、トッカータの動機(旋律を作っている音の要素)が
なだれ込むように駆け下りてくて、3回続いて終わります。
そして続いて次の動機は、プレストでめまぐるしく上昇していきますが、ただちに下行をたどり、
ペダル(足鍵盤)の低音に答えるかのようにアルペジオ(和音を順に弾く)でひとまず落ち着きます。
さらにアレグロで渦を巻きながら発展していきます。嵐のように高まったあと、なめらかなフーガに入ります。
フーガは、左手で16分音符の細かい音をきざんだ後、対位法的に右手に移り、
それに引き続いて、なめらかな8分音符の動きを持った主題が右手(上声部)に現われます。
まず、フーガの主題は、2声部から3声部に、さらに4声部にと繰り広げられながら、
豪壮なフーガにふさわしく最高潮に達し、さらに美しく展開しながら曲は終わります。
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「トッカータ」と「フーガ」
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トッカータ トッカータとはイタリア語で<触れる>という意味です。
鍵盤に触れるという意味から鍵盤楽器のために作られる速い曲に、そう名つけられたものがあります。
トッカータは16世紀頃から作られるようになりました。
形式は全く自由で、技巧を示すものであったり、
幻想的な即興曲であったりしましたが、18世紀始めにバッハによって、前奏曲のように曲の始めに用いられるようになりました。
ロマン派以降では、技巧的でリズムの整った曲として作られているようです。
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フーガ
フーガは2つ以上の旋律を組み合わせていく曲のことで、バッハにより立派な形になりました。
フーガは、1つの主題に少し遅れて、5度または4度低く同じ主題(第二声部)が現われて応答していき、次に第3声部が加わり、
さらに第4声部が追いかけてきて5度上の調で応答していく高級な「複旋律音楽」です。
そして、このような音楽の作り方を「対位法」といい、第T声部に対して、第2声部を、対旋律ともいいます。
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“音楽の父”と呼ばれているバッハはドイツのアイゼナッハという町で生まれました。
バッハは彼が9歳の時に父が死去し、14歳年上のお兄さんに引き取られ、
オルガニストをしていたこのお兄さんから音楽の教育を受けました。
バッ ハには兄が5人おり、若くして亡くなった2人を除く3人は全て音楽家になっています。
またバッハ自身彼は2度の結婚で20人の子供をもうけ、その中の4人は今もその作品が聴ける作曲家です。
バッハ家は音楽家の家系であり、バッハと名の付く作曲家は非常に多いため、
ヨハン・ゼバスティアンはしばしば「J.S.バッハ」と略記され、また「大バッハ」とも呼ばれています。
バッハは主に教会のオルガン奏者をつとめながら、生涯に1,000を超える作品を残しました。
38歳のときから65才で世を去るまでの27年間、ライプツィヒのトーマス教会のカントールになりました。
カントールは4つの教会の聖歌隊の指導と、礼拝の音楽の指揮を毎日しなくてはなりませんでした。
バッハは、まじめで勤勉でしたが、自説を曲げない頑固なところもあり、そのために何度か職場を変わっています。
いわゆる聖人君子ではなく、人間味の豊かな人だったようです。
ただし派手なことは一切行わず、一般受けのするオペラや恋愛の歌は生涯に1曲も書いていません。
そのためか生存中にはあまり人気が出ず、当時のライプチッヒの新聞による作曲家の人気投票では、
1位はテレマン、2位がヘンデルで、バッハは7位だったそうです。
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ドイツのライピツィヒにあるトーマス教会では、今でも週末に教会で、トーマス教会の少年合唱団の演奏が聴けます。
10歳から入団できるそうですが、見ていると”悪ガキ”としか見えないのに、演奏を始めると子供とは思えないような
レベルの高い演奏を聴かせてくれます。
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